まめ知識
Q 春のやまい
 
Q 春 春は、全身の細胞が冬から夏モードへと変化する過渡期。身体の不調も多くなる季節です。
春はどのような特徴が健康に影響しているのでしょうか?


春の光 UV-B 光と人間には大きな関係があります
春は日がのびてくるのと同時に太陽が高くなるため、ほかの季節に比べて日照量が急激に増え、変化が激しくなります。さらに紫外線の量も大幅に増えます。
地上に届く紫外線には、UV-Aと、UV-Bの2種類がありますが、注意したいのがUV-B。
UV-Bが目から入る事で脳の視床下部に信号が伝わり、あるホルモンを分泌します。 このホルモンによって全身のメラノサイトが反応して疲労物質が出るのです。
紫外線量が増える春の光が、疲労を生んでいるのです。

春の気候 春はほかの季節に比べて気温、気圧とも変化が大きく、それによって血圧の変動も大きくなります。変わりやすい春の気候も私たちの身体に影響を与えているのです。 血圧の変化には自律神経が関係しています。
自律神経にはストレスを感じたり緊張したりしている時に働く交感神経(血管を収縮させる)と休息・リラックスしている時に働く副交感神経(血管を拡張させる)とがあり、どちらかが優位になる事で身体とバランスを保っています。
しかし春の気候の変化の影響で自律神経が乱れ、疲れやすくなったり、痛みを感じやすくなったりしているのです。

春にシャッキっとする方法 早起き 規則正しい生活をする、適度な運動をするというのがお勧めです。少し早めに起きて朝日を浴びると、体内時計をリセットする効果が期待できます。
睡眠をとるのも大切ですが、休みの日に寝すぎるのは禁物です。
昼寝は、30分以上になると深い睡眠になってしまい逆効果です。


春に気をつけたい病気 ⑴花粉症
スギ花粉症、白樺花粉症が落ち着いた後も、別の花粉症に気をつけましょう。
⑵うつ病
春の自律神経の乱れに加え、社会的な環境の変化でストレスも増加します。今まで楽しくやっていたことができなくなるというのが、うつ病を見極めるポイントです。変化は徐々に起こるので、周囲のサポートが大変重要です。
⑶風邪を病含む感染症
春の環境の変化により、新種のウイルスに接する機会が増えるので要注意です。予防には手洗いとうがいが効果的です。
2020年3月19日更新

Q 冬の季節の皮膚ケア
 
Q 乾燥肌 寒くなり、乾燥の季節がやってきました。
乾燥肌が気になる方も多いのではないのでしょうか。
乾燥肌の水分の取り方と保温についてお話しします。


乾燥肌の上手な水分の取り方 乾燥肌 乾燥肌の原因の中で、もっとも簡単に対処できるのは、水分不足の解消です。
とは言っても、単に水をたくさん飲めばいいというものではありません。
乾燥肌のためには、できれば暖かい白湯のようなものを飲みましょう。
冷たすぎる飲み物は、体温が低下し、新陳代謝をにぶらせるのでおすすめできません。 白湯が物足りないようなら、体を温める作用がある生姜湯やハーブティー、ビタミンが豊富なフレッシュジュースなども乾燥肌にはいいです。
温かいものと言っても緑茶やコーヒーはおすすめできません。緑茶やコーヒーはタンニンやカフェインが含まれています。
タンニンは、体の中で亜鉛の吸収を阻む働きを持っています。
亜鉛は新陳代謝に欠かせないミネラルの一つなので新陳代謝を下げてしまう可能性があります。
カフェインには利尿作用があり、体の中にある水分を尿として排出させる働きがあるので、水分を取っても利尿作用によって水分が排出されてしまいます。

保湿ケア 洗顔の目的は肌についたほこりやメイク汚れ、酸化した皮膚などを落とすことです。
洗顔のしすぎは肌に必要な保湿成分を失うことにもつながりますので、過度に洗顔はしないようにしましょう。 手の汚れや油分をきちんと落としてから、洗顔料をたっぷり泡だててやさしく洗い、すすぎはぬるま湯で行い、洗顔料が残らないように洗い流してから、清潔なタオルを肌に押し当てるようにした水気を拭き取りましょう。
洗顔後は肌が乾燥しやすくなっていますので保湿ケアを行います。
まずは化粧水で肌に水分を補い、肌を柔らかく整えてから、美容液や乳液、クリームなどで保湿成分や油分を補いましょう。
時間がたちすぎると保湿効果が薄れてしまうので、洗顔後すぐに保湿ケアを効果的です。

入浴は、熱すぎる湯につかると、肌のうるおいを守る皮脂が必要以上に落ちてしまい、乾燥が進みます。体を洗いすぎ・こすりすぎにも注意が必要で、体を傷つけると乾燥の原因になります。
入浴後は5分以内にボディクリームなどで保湿をしましょう。
これから寒さが続きますが、乾燥肌が気になる方は、水分の取り方や、保湿を工夫してみてはいかがでしょうか。

2019年12月23日更新

Q 夏場の食中毒
 
Q 夏は食中毒が発生しやすくなる季節です。夏の高い気温と温度が食中毒の原因となり、細菌の増殖を活発にするためです。

細菌性食中毒とは? 細菌が原因となる食中毒を細菌性食中審といいます。これは気温や湿度の条件が揃うと 細菌が付着した食べ物の中で増殖し、その食べ物を食べる事で、腹痛、下痢、嘔吐などの食中毒を引き起こします。

原因となる菌 ・腸管出血性大腸菌 (O157、 O111 など)
牛や豚などの家畜の腸の中にいる病原大腸菌の 1 つです。毒性の強いベロ毒素を出し、 腹痛や水のような下痢、出血性の下痢を引き起こします。 腸管出血性大腸菌は食肉等に付着し、肉を生で食べたり、加熱不十分な肉を食べたりすることによって食中毒を発生します。
・カンピロバクター
牛や豚、鶏、犬、猫などの腸の中にいる細菌です。この細菌が付着した肉を生で食べたり、加熱不十分で食べたりすることによって食中毒を発生します。吐き気や腹痛、水のような下痢が主な症状で、初期症状では、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感がみられます。
・サルモレラ属菌
牛や豚、鶏、 猫や犬などの腸の中にいる細菌です。牛、豚、鶏などの食肉、卵などが主な原因食品となります。菌が付着した食べ物を食べてから半日から2日後ぐらいで、激しい胃腸炎、吐き気、吐き気、嘔吐、下痢などの症状が現れます。
・ブドウ球菌
ブドウ球菌は自然界に広く分布し、人の皮膚や喉にもいます。調理する人の手や指に傷 があったり、傷口が化膿している場合は、食品を汚染する確率が高くなります。汚染された食品の中で菌が増殖し、毒素が作られると食中毒を引き起こします、 酸性やアルカリ性の環境でも増殖し、作られた毒素は熱にも乾燥にも強いという性質があります。汚染された食べ物を食べると、3 時間前後で急激に嘔吐、吐き気、下痢などが起こります。
・ウエルシュ菌
人や動物の腸管や土壌などに広く生息する細菌です。酸素のない所で増殖し、芽胞を作るのが特徴です。食後6から18時間で発症し、下痢と腹痛が主な症状として現れます。 カレーなどの煮込み料理が原因食品となることが多く、加熱澗理した食品の冷却は速やかに行い、室温で長時開放置しないことです。
細菌性食中毒の予防 食中毒は、その原因となる細菌が食べ物に付着し、体内へ侵入する事によって発生します。食中毒を防ぐためには、細菌を食べ物に「つけない」。「つけない」ために、調理前には調理器具と手を、食事の前には手を丁寧に洗いましょう。食べ物に付着した細菌を 「増やさない」。「増やさない」ために、食材はなるべく早く調理して食べましょう。食 べ物に付着した細菌を「やっつける」。「やっつける」ために調理する際は、食材をよく 加熱することが大切です。 食中毒かなと思ったら 嘔吐や下痢症は、原因物質を俳除しようという体の防御反応です。市販の下痢止めなどの薬をむやみに服用しないようにし、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

2019年5月13日更新

Q 春に多い病気ってなぁに?
 
Q 寒い冬が終わりを告げ、やわらかな日差しと風が心地よい春がやってきました。 入園、入学、新社会人1年生など新生活の始まりですね。 冬に流行するインフルエンザやノロウイルスが落ち着き一安心。 だけど春に流行する感染症があるのをご存知でしょうか。
・麻疹(はしか)
・風疹
・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
これらの感染症は主に子供の間で流行する病気ですが、大人がかかると重症化しやすく注意が必要です。

・麻疹(はしか)
発熱、鼻汁、くしゃみといった風邪とよく似た症状からはじまります。 口の中に小さな白い斑点(コプリック斑)が現れ、数日後体全体に発疹が出てきます。 免疫がつくので一度かかると大人になるまで感染しにくい病気です。 本来子供がかかりやすかった病気ですが、近年では成人の感染者が増加しています。
・風疹
3日ばしかともよばれます。 通常耳の後ろのリンパ節が腫れ、顔や耳の後ろに発疹が現れ体にも広がります。 発熱することもあり、発疹が消えていく頃にかゆくなります。 大人になってからかかると発熱、発疹が出ている期間が長く、関節痛がひどくなります。 妊娠初期の女性が感染すると胎児に影響がでることがあります。
・流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)
耳、あごの下、頬の後ろあたりに腫れの症状が出ます。 発熱することが多く、腫れの痛みが強く出ることもあります。 感染力は弱めで一度かかると後はかかりません。

予防策 子供の頃に予防接種を受けておく事をお勧めします。
基本であるうがい、手洗いは普段から習慣付けましょう。

なぜ春に流行するの? 基本的には大人も子供も流行する感染症は同じです。 日本では新入生や新入社員など多くの人が新しい環境に入るのが春です。
人が大きく動く春は、ウイルスの抗体を持たず、抵抗力の弱い人が新しい環境で感染症にかかる可能性をはらむ季節でもあります。 春は体調を崩す人が多いと言われていますがどうしてなのでしょう。 実は、冬が終わり春になってどんどん気温が上昇してくると、気温の変化についていけず体調を崩す人が増えるのです。 特に春先は暖かい日と寒い日が交互に来たり、寒暖差が大きくなるせいもあります。 入園、入学、就職、転居のシーズンで、これまでと違った新しい環境に適応するまでの間、大人も子供も心身共にストレスや疲労を感じやすくなり、細菌やウイルスへの抵抗が弱まります。
これらの原因から気温が低くなった時などに周りに風邪の人がいると感染が拡大しやすくなってしまうのです。 この季節、送別会・歓迎会など夜更かしや外食の機会も増えますが、栄養バランスの整った食事や十分な睡眠をとり、規則正しい生活を意識するようにしましょう。


Q 冬と高血圧
 
Q 人間の体は、体温を一定に保つために、暑いときは血管を開いて熱を放出し、寒いときは血管を縮めて熱を逃がさないようにしています。季節によるこのような血圧の変動を季節変動といいます。
季節変動が起こる主な原因は気温です。気温が高いと、血管が拡張するため、血圧が低下します。
一方、気温が低いと、自律神経の中でも交感神経の働きが活発になり、血管を収縮させ、血庄を上昇させることにより体温を維持しようとします。また、冬になると鍋物などの料理がふえ、塩分をとりすぎる傾向があります。
しかも、あまり汗をかかないので、体内にナトリウムが多くなり、血圧が上がりやすくなります。

急激な温度差は特に注意!! 冬の間、特に気をつけなければならないのは、急激な温度の変化です。暖かいところからいきなり寒いところへ行くと、それまで開いていた血管がギュッと縮みます。
すると、血液が流れにくくなるので、心臓はもっと血液を流そうとして血管に圧をかけます。その結果、血管にも心臓にも過剰な負担がかかり、血管が詰まったり破れたりします。
トイレやおふろ場で倒れる人が多いのも、急激な温度変化によります。夜間のトイレは、寒さによって血圧が上がるだけでなく、たまっていた尿を排泄することでも血庄が急激に下がり、転倒の原因になります。
また、冷たい状態から熱い状態に急激に変わるのもよくありません.体が冷えた状態で、いきなり熱いおふろに入ると、交感神経(自律神経の一つで体を活動的にする神経)が緊張して急激に血圧が上がります。
体が温まってくると血管が開いて血圧は下がりますが、その状態で急に立ち上がると、脳の血流が少なくなって倒れることがあります。これは脳卒中、心臓の血管で起これば心筋梗塞になります。


Q 冬の高血圧対策
 
Q 温度の急激な変化を避けましょう 室内では、トイレや浴室、脱衣所なども暖かくして、温度差をなるべく少なくします。
夜中にトイレに行くときは、寒くないように、厚手の上着や靴下を着用してください。布団から出るときは、布団の中で軽い運動をし、体を温めてから起きるようにします。
布団の中で手足をバタバタさせて、体を温めてから布団から出るのも対策法です。また、熱いおふろには入らないようにしましょう。ぬるめのお湯(40度くらい)にゆっくりつかってください。
外出するときは、首や手を冷やさないことが大事です。首には太い頸動脈が通っており、手には毛細血管網がヤシの木のような形で広がっています。そこが一瞬でも冷たい外気にふれると急激に体が冷え、血圧が上がります。 ですから、あらかじめ家の中でマフラーや手袋をつけてから、外に出ることが重要です。寒い外に出てからつけるのでは、遅すぎます。

急激な姿勢の変化をしないようにしましょう 朝起きるときは飛び起きたりせず、ゆっくり立ち上がるようにします。おふろから出るときも、ゆっくり立ち上がってください。

ストレスをかけないようにしましょう ストレスを感じた時も血圧は上昇します。車の運転も、人間にとってはストレスの1つです。朝起きてすぐに運転する場合は余裕をもって家を出るようにし、車内を温めてから 運転するといいでしょう。


Q 虫刺され
 
Q 暖かい季節になり、キャンプやBBQなどの屋外でのレジャーが多くなる人も多いと思います。虫刺されは春から秋にかけての代表的な皮膚トラブルです。
かき壊して化膿したりする事のないよう、上手に対処しましょう。

虫刺されとは? カ、ブヨ、ダニ、ハチなどの虫が人間の皮膚を刺し、咬み、または人間の血を吸うことによって痛み、かゆみ、赤み、腫れなどが生じることを虫刺されといいます。
虫刺されの原因 虫が皮膚を刺したり咬んだりした時に、虫が持っている毒成分・唾液成分がアレルゲンとなって体の中の抗体と反応して、ヒスタミンなどのかゆみの原因物質が分泌され、かゆみや炎症などの皮膚炎を引き起こします。多くの虫刺されは、虫の毒成分などに対するアレルギー反応の一つです。 また、毒成分が注入される時の物理的な刺激そのものによっても、炎症が生じます。
このような症状は年齢や刺された頻度、体質による個人差が大きいものですが、一般的にアレルギー体質の人は症状が強く出るといわれています。

虫刺されの対策・予防 毒性の強い虫(ハチ、ドクガ)に刺された時や、水ぶくれ、痛みが強い場合などは、すぐに医療機関で診てもらいましょう。
最大の予防は、虫を近づけないことですが、身近な虫を完全にシャットアウトすることは難しいです。虫よけスプレーを使用したり薄着になりすぎず、ある程度皮膚を覆う服装を心がけましょう。

参考
○第一三共ヘルスケア
2018年8月27日更新

Q 五月病
 
Q 新年度を迎え、新社会人をはじめ転職や異動など新しい環境で仕事を始める人も多いことでしょう。心機一転、「よし、頑張るぞ!」とエネルギーが湧いてくるものです。しかし、ゴールデンウィークを過ぎてひと段落する頃から、にわかに「やる気が出ない」「ふさぎこむ」という症状が現れる人がいます。俗にいう「5月病」です。 研修を経て5月から実際に仕事を始めるという新社会人の場合、これらの症状が6月に見られるため、「6月病」とも呼ばれます。5月病、6月病のいずれにしても、環境の変化に伴う心身の負担、ストレスが主な原因です。

五月病イラスト1 五月病ってどんな病気? 「5月病」の多くは一過性の症状であり、適度な休息などで改善されることがほとんどです。 ただし、会社や仕事が苦痛に感じるなど、仕事に支障が出るような重症の場合は早めに医療機関を受診しましょう。
「5月病」は正式な医学用語ではありません。医療機関では「適応障害」「軽度のうつ」といった診断名がつけられることもあります。

五月病の原因 新しい環境についていけない
新しい配属先の仕事が合わない、残業が多い、ノルマが厳しいといった職場環境がストレスに。また、転勤に伴う引っ越しや単身赴任など、生活環境の変化もストレスの原因。特に新社会人の場合、学生時代に比べて環境が大きく変わるため、5月病にかかりやすい傾向にあります。
新しい人間関係をうまく築けない
新しい配属先や転職先で上司や同僚に質問や相談がしづらいことも。それ以外にも、すでにできあがっている人間関係の中にとけ込めない、職場の雰囲気になじめないなど、環境に適応できないことがストレスとなってしまいます。 思い描いていた理想と現実のギャップが埋められない 新しい配属先や転職先で思うように自分のキャリアが生かせない、スキル不足を痛感するなど、異動・転職前後で仕事や職場のイメージが違い過ぎることで受けるショックが大きいほど5月病にかかりやすくなります。
入社が一つのゴールとなってしまい、次の目標を見失う
いわゆる「燃え尽き症候群」で無気力な状態に。新社会人に限らず、日常的に多く仕事を抱えている2年目以降の社会人が“燃え尽きてしまう”ことも。

五月病の症状 5月病には以下のような症状が見られます。
五月病イラスト2
アドバイス 会話でストレスを解消しよう
同僚や同期、家族や友人などとのコミュニケーションの機会を大切に。悩みを話すことでストレス解消になります。食事も1人で食べる「孤食」はなるべく避け、リラックスできる時間を増やすことにつなげていきたいものです。
栄養バランスのとれた食事を心がけよう
食事は一品で済ませるよりも、「主食・副菜・主菜」を組み合わせるよう意識してください。不規則な食生活、偏った食事内容は脳内の栄養不足を招き、とりわけ感情をコントロールする神経伝達物質「セロトニン」が不足しがちです。セロトニンは動物性タンパク質に多く含まれる「トリプトファン」を原料に合成されます
質の良い睡眠のとり方
睡眠は疲労回復に重要な役割を果たします。睡眠の質を上げるために、「起床・就寝の生活リズムを整える」、「夕食は寝る2時間前まで、入浴は1時間前までに済ませる」、「寝る前にテレビやパソコンを見ない」などの生活習慣を身に付けましょう。
オフの日の過ごし方
オフの日は自分の好きなことに時間を費やし、仕事のことは忘れましょう。体を動かすこともストレス解消法の1つです。ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動でも、感情をコントロールする神経伝達物質「セロトニン」の分泌が促されます。
上司や周囲の人の対処法
新しい環境で働く人に対して上司や周囲の人は積極的に声をかけるなど、孤立させないような気軽に相談しやすい職場作りに努めてください。悩みがあるようならまずは受け止め、厳しく指摘しないことが大切です。また、生活リズムが乱れている、同じ仕事なのに仕事の処理能力が落ちていることに気づいたら、専門医の受診を勧めてください。
ストレスに負けない食生活
「抗ストレスビタミン」とも呼ばれるビタミンCは、ストレスへの対処によって消耗する副腎皮質ホルモンの合成をサポートします。ビタミンCはキャベツやトマト、グレープフルーツなどに多く含まれています。
また、豚肉や卵、牛乳、玄米などに含まれるビタミンB1は情緒の安定化に有効です。特に牛乳や卵は神経伝達物質の合成を盛んにしてくれるトリプトファン、フェニルアラニンが含まれます。また、トリプトファンには不眠症やうつの症状改善、フェニルアラニンには精神の高揚、抗うつ作用もあります。

2018年4月9日更新

豆知識 インフルエンザ
Q インフルエンザとは?
インフルエンザは、インフルエンザウイルスが感染し、喉や気管支、肺で増殖することによって起こる病気です。主な感染経路は咳やくしゃみによる 飛沫感染です。 症状は38℃以上の発熱、頭痛、関節痛、全身倦怠感などが特徴です。例年 12月〜3月に流行します。 インフルエンザが重症化すると合併症になることがあります。合併症には、中耳炎、気管支炎、肺炎、脳炎(インフルエンザ脳炎)などがあります。 特に予供では、発熱、痙攣、意識障害などを起こすインフルエンザ脳炎、高齢者では肺炎の発症に注意が必要です。

インフルエンザにかからないためには?
1)流行前にワクチンを接種しましょう
ワクチン接種による効果が出現するまでに2週間程度かかります。
2)マスク、うがい、手洗いをしましょう。
感染の拡散を抑えるために、感染者のマスク使用は効果が高いと言われています。
3)適度な湿度を保ちましょう。
空気が乾燥するとインフルエンザにかかりやすくなります。加湿器などを使って室内を適度な湿度(50〜60%) を保ちましよう。
4)十分な休養とパランスのとれた栄養をとりましょう。
ウイルスに対する抵抗力をつけるために、体力をつけましょう。
5)人混みや繁華街への外出を控えましょう。
インフルエンザ流行時には、周りの人からの感染を防ぐために混雑する場所は避けましょう。

インフルエンザにかかったら?
インフルエンザウイルスは増殖スピードが速いため、インフルエンザ発症後は すぐに適切な治療を開始することが大切です。
1)早めに医療機聞を受診しましょう。
2)安静と休養、特に睡眠を十分にとることが大切です。
3)十分な水分補給をしましょう。お茶やスープなど飲みたいものでいいです。
4)咳やくしゃみがある時は周りの人のためにマスクをしましょう。
5)他の人にうつさないために人混みや繁華街への外出は控えましょう。

Q インフルエンザにかかったらどのくらい外出を控えればいいですか?
Q 一般的に熱が下がっても、しばらくはウイルスの感染力が残っています。そのため熱が下がった後も最低2日間(幼児は3 日間)、インフルエンザ発症後から5日間は自宅で療養することが勧められています。医師や学校などと相談しましょう。
 

Q
参考
○厚生労働省 インフルエンザQ&A
○第一三共株式会社 インフル・ニュース
○中外製薬 インフルエンザ情報サーピス


2017年11月8日更新

Q ノロウイルス
 
Q ノロウイルスとは? ウイルスは細菌と違い自分のみで増殖できないため、生きた細胞に寄生し増殖します。大きさは、細菌が1〜5μm、ウイルスは0.3μm以下と小さく空気中に浮遊しやすいです。ノロウイルスの場合は人間の腸で増殖し、様々な症状を引き起こします。例年、10月頃から増え始め、12・1月頃にピークを迎える感染性胃腸炎の原因となるウイルスです。感染しても免疫が得られない為、何度でも感染する可能性があります。

どうやって感染するの? おおまかに分けて下記の4 つの感染経路があります。
①ノロウイルスに汚録された食品を食べる
②感染者の吐物・便などから、手・指を介して感染する
③感染者の吐物・便などから、舞い上がるウイルスを吸い込んで感繰する
④適切な処理が行われなかったために残存したウイルスが乾燥した微粒子となり、空気中を漂い、吸い込んで感染する
※経口からだけでなく、接触や呼吸を通して感染するので注意が必要です。

どんな症状がでるの? 潜伏期聞は1〜2日で、その後吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・軽度の発熱などの症状が通常約1〜3日続きます。ただし、症状が消失後もウイルスの排出は1週間以上続くこともあるので、予防には注意しましよう。また感染しても発症しない場合(不顕性感染)や風邪を引いたような軽い症状の場合もありますが、ウイルスは排出されているので注意しましよう。

治癒薬はありますか? 特効薬となるような抗ウイルス剤はありません症状に合わせた対症療法が行われます。通常、体の外にウイルスを出すことで回復していくので、原則下痢止めなどは使用されません。 嘔吐・下痢により脱水症状をを引き起こしたり、体力の弱い子供や高齢者の中には重症化する場合もあるので水分補給などは細目(こまめ)に行い、医師の指示に従ってください。

ノロウイルスの予防は? マスク、うがい、手洗いなどが推奨されています。特に手洗いについては、調理前・食事前・トイレ後・汚物処理後などに、必ず石鹸と流水で正しい方法で手洗いを行いましょう。食事は十分に加熱したものを摂取するようにしましょう(特に2枚貝)。そして調理場・調理器具のウイルス除去を行いましょう。

ノロウイルスの消毒について 消毒薬としては、一般的な感染症対策では消毒用エタノールや塩化ペンザルコニウム(逆性石鹸)を用いられることが多いですが、ノロウイルスの場合はエンベロープ(外膜)を持たない為、消毒用エタノールでは効果を示しません。実際には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)や加熱処理を行います。ノロウイルスは熱に弱いため、85度〜90度の熱で90 秒以上の熱を加えることでウイルスを失活させることができます(熱湯消毒やスチームアイロンで消毒)。次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合は、咽吐物・便など直接付着した場所・物の消毒には濃度を0.1% となるように、感染者が触れた場所・物には、濃度が0.02%となるように調整して使用しましょう。次亜塩索酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を調整する際に、注意することが数点(他の酸性溶液と混ぜることで塩素が発生する、強アルカリのため原液が目・皮膚に飛ばないようにする、ステンレスを腐食させる、漂白されるなど)ありますので使用上の注意など必ず読んでから調整するようにしてください。

消毒の調整例
<感染者が直接触れた場所・物>
①5OOml のペットボトルを用意する
②ペットボトルキャップ半分弱(約2ml) の塩索系漂白剤をペットボトルに入れる
③500ml水を入れて薄める
<直接嘔吐物・便が付着した場所・物>
①500ml のベットボトルを用意する
②ペットボトルキャップ2 杯分(約10ml)の塩素系漂白剤をペットボトルに入れる
③ 500ml水を入れて薄める


2017年9月28日更新

Q 熱中症
Q 熱中症とは暑い環境で生じる健康被害の総称で、さまざまな症状があります。 炎天下での運動や作業中だけではなく室内で発生する熱中症も近年増加していて、比較的涼しい北海道でも注意をしなければなりません。
Q 熱中症はどうして起こるの? 体の中では運動をせずにじっとしていても、心臓や脳が休みなく動いているので絶えず熱が発生しています。 体温が上がりすぎてしまった場合は自体神経の働きで、皮膚に多くの血液を流れ込ませることで体外へ熱を放出します。また汗が燕発するときにも体の表面から熱が奪われます。 高温の環境に長時間いると、体温調節機能が乱れ、体内に熱がこもったり、急に汗をかくととで体内の水分や塩分が奪われます。これが全身に影響を及ぽし、けいれん・めまい・頭痛・吐き気などの多くの症状を表すのが熱中症です。

熱中症の種類とは 熱失神・・・皮膚血管の拡張によって血圧が低下レ、脳血流が減少レます。脈は速く弱くなり、めまいや一時的な失神、顔面蒼白などが起こります。
救急処置 涼しいところに運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分補給をします。

熱けいれん・・・大量に汗をかき、水分だけを補給して血液の塩分(ナトリウム)が低下したときに筋肉痛や手足がつる、筋肉がけいれんするなどが起こります。
救急処置 生理食塩水(0.9%の食塩水)やスポーツ飲料などを補給レます。

熱疲労・・・大量に汗をかき、水分の補給が迫いつかないと、脱水症状になり、全身倦怠感、悪心、嘔吐、頭痛、集中力や判断力の低下などが起こります。
救急処置 涼しいところに運び、衣服をゆるめて寝かせ、水分補給をします。

熱射病・・・体温の上昇のため中枢機能に異常をきたした状態で、応答が鈍い、言動がおかしい、意識がないなどの意識障害がみられたりショック状態になる場合もあります。
救急処置 直ちに全身に水をかけたり、漏れたタオルを当てて体を冷やします。 首筋、脇の下、大腿部の付け根などの大きい血管を水やアイスバッグで冷やす方法も効果的です。 吐き気や嘔吐などで水分補給が出来ない場合は病院に運び、点滴を受ける必要があります。

熱中症を予防するには 塩分(ナトリウム)と糖分を含んだ水分補給が効果的です。イオン飲料や経口補水液、自分で調節するには1リットルの水、ティースプーン半分の食塩(2g)と角砂糖を好みに応じて数個溶かして作ることもできます。 糖を含んだ飲料が推奨される理由としては、腸管での水分政収を促進することが挙げられます。 その主要な糖であるブドウ糖は、腸管内でナトリウムが同時にあると速やかに吸収されます。 そしてそれらに引っ張られ、水分も一緒に吸収されるという仕組みになっています。 脱水時に水だけを飲んだ場合、体液のナトリウム濃度が低下し、体は体液の塩分濃度を戻そうとして、尿で水分を排泄させようとします。この状態になると汗をかく前の体液の量を回復できなくなり、運動能力が低下し、体温が上昇して熱中症の原因となります。 また、近年では室内で発生する熱中症も増加しているので、冷房をかけたり、室内の気混の管理にも気を付けましょう。


参考
○熱中症はどうして起こる?原因とメカニズム、4つの種類とは│いしゃまち
○熱中症からカラダを守ろう│大塚製薬
2017年7月19日更新

Q 花粉症
Q スギが花粉をまき散らす春、あなたのまわりにもマスクやメガネを身につけて出かけている方がいるのではないでしょうか。私たちの住む北海道にはスギの木が少ないので、「北へ行けば花粉症に悩まされずに済む!」という考え方を抱く方もいますが、実は北海道にはこの地域特有のシラカバ花粉症というものも存在するのです。全国どこに行っても花紛症の悩みは共通というわけですね。ここでは、今や日本人の3 人に1人が発症している国民病ともいうべき花粉症とその治療について解説していきます。
Q 風邪と花粉症 それまで気にしたこともなかった人が、ある年突然発症する花粉症。その症状は風邪の初期症状とよく似ており、初めてかかる人には風邪なのか花粉症なのかわかり辛いものです。くしゃみ・鼻水・鼻づまりは花粉症の代表的な症状ですが、風邪でもこのような症状を起こす場合もあります。ただ、花粉症によりくしゃみは立て続けに何度も出ますし、鼻水は透明でさらさらしています。風邪による鼻水は数日で黄色くネバネバしてきますし、鼻づまりは風邪の場合比較的軽い場合が多いです。1週間以上経っても一向に良くならないくしゃみや鼻症状、目の痒みなどが続く場合は花粉症の可能性が高いと言えますので、おかしいなと思ったら早めに医師の診察を受け、症状の軽いうちに治療しましょう。
花粉症の発症まで 花粉症の症状が出るのは何故なのでしょうか。私達の体では、花粉(異物)が侵入してくるとそれに反応するIgE抗体というものが作られ、そのIgE抗体は肥満細胞の表面にくっつきます。再び侵入してきた花粉がIgE抗体に結合すると、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が出て、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目の痒みなどの症状が起こってくるのです。 同じ地域で暮らしてきて、同じように花粉を浴びてきたのに、花粉症を発症する人とそうでない 人がいるのは、体が許容できる量に個人差があるからです。この許容範囲はよくコップの水で例え られます。小さいコップに水を注いでいくとすぐに溢れてしまいますが、大きいコップに同じ量を注いでもまだ余裕があります。それと同じで、花粉に反応したIgE抗体が肥満細胞にくっついていくとすぐに発症してしまう人もいれば、発症のボーダーラインまではまだ余裕のある人もいるのです。
症状が出てしまったら 最初から花粉症と判断するのは難しいですので、まずは症状のひどいところを、専門の医師に診 てもらいましょう。 花粉症の治療薬には、抗ヒスタミン薬や抗アレルギ一薬と呼ばれるものがあります。その中には、副作用として眠くなったり、のどが渇いたりするものがあります。1 日に何度飲むのか、回数も薬によって様々です。眠気やだるさがほとんどなく、自動車の運転などへの影響が少ない薬もありますので、症状や体質、生活スタイルに合わせた薬で治療を始めましょう。 発症してからは、花紛の飛散シーズシ中には症状が出る前から薬を飲んで治療を始めることが大切です。
シーズン中の生活に関する注意点 花粉の飛散シーズン中には、注意してできるだけ花粉に触れる機会を減らすよう工夫しましょう。 外出時はマスクやメガネ、スカーフなどを着用して花粉の目や鼻への侵入を防ぎ、ウールなど花粉のつきやすい衣類の着用は避けましょう。帰宅時は玄関に入る前に衣類についた花粉を払い落とし、手洗いや洗顔、うがいを行って花紛を洗い流しましょう。 体調が悪かったりストレスがたまっていると花粉症に限らず良いことはありませんので、睡眠を十分にとって体調を万全な状態にしておくことやリフレッシュできる環境を整えておくことも大切です。

参考
○花粉症の初期症状とは!?4つの症状とサイン│いしゃまち
○花紛症には早めの治療が大切〜あなたに合った花粉症対策を始めましょう│病気の知識│患者・ご家族の皆さま│シオノギ製薬{塩野義製薬)
2017年3月28日更新

まめ知識 気をつけたい「薬の飲み合わせ」
Q 飲み合わせとは 飲み合わせ
薬の飲み合わせとは、複数の成分どうしが反応して、予想外の強い作用が出たり、反対に薬が効きにくくなる事があります。これを薬の「飲み合わせ(相互作用)」といい、注意して防がなければなりません。
注意したい相互作用
(1)効き目が必要以上に強まる(過剰作用)
〈似た成分の薬の飲み合わせ〉
よく似た作用の薬を一緒に飲むと、効き目が強くなり過ぎ、体調をくずしたり、内臓障害を起こしたりしかねません。
〈分解を妨げる薬の飲み合わせ〉
薬は肝臓で分解され、適度な濃度となって体内に送られます。ところが、片方の薬の成分がもう一方の薬の成分の分解を妨げると、分解されない薬の成分の効き目が強くなり、過剰作用をおこすことがあります。

(2)効き目が弱まり、治療の妨げになる。
〈相反する作用の飲み合わせ〉
反対の作用をもつ薬を一緒に飲むと、お互いに効き目を消し合ってしまい、治療効果がみられなくなる事があります。
また、薬の成分どうしが結びつき、からだに吸収されにくいものに変化し、期待される治療効果が出ないケースもあります。
相互作用を防ぐために こんな方は医師・薬剤師にお伝えくださ
こんな方は医師・薬剤師にお伝えください お薬手帳を上手に利用する
お薬手帳 薬局で「お薬手帳」をもらって、自分が飲んでいる薬の記録を作るのもいい方法です。薬名などが分からなくても、薬剤師が記録してくれます。いつも行く薬局(調剤薬局)を決めておき、薬剤師から併用してはいけない薬などについてアドバイスを受けるようにします。自分でよく使用するサプリメントなども記録しておくと便利です。
医療用医薬品+OTC医薬品 病院から薬を貰っている方は、市販の頭痛やかぜ薬などを利用する場合、あらかじめ医師・薬剤師に相談してください。また、購入するときに商品の説明書を見るか、薬剤師に確認してください。
注意すべき主なのみあわせ 食べ物との組み合わせも要注意 食べ物との飲み合わせによって薬の効果が変化する場合もあります。服用中の薬と良くない組み合わせの食品は摂取しないように注意が必要です。これ以外の薬でも相互作用を起こす事が有りますので、不安なときは医師や薬剤師にご相談ください。
食べ物との組み合わせ食べ物との組み合わせ食べ物との組み合わせ
食べ物との組み合わせ食べ物との組み合わせ
2016年12月8日更新

Q 医薬品と健康食品の違い
Q 医薬品とは、主に病気の治療、診断、予防を目的に使用されるものです。一方、健康食品は、明確な定義はありませんが、健康を維持,増進するために摂取する食品で病気の人が健康になるために摂取するものではありません。 不足しがちな微量栄養素を補う目的でサプリメントを利用することは合理的でが、健康食品やサプリメントに過度な期待をせずに、バランスの良い食生活を第一に考えましょう。
Q 「風邪」と「インフルエンザ」の違い
Q 一般的な「風邪」は接触感染と言って、 ウイルスが付着したものを手で触り、 その手で口や鼻を触る事で感染するのが 主な感染経路です。
一方、「インフルエンザ」は接触感染以外にも、 ウイルスが空気中を漂い、口や鼻に入り込んで感染します。 (空気感染・飛沫感染) また、インフルエンザの潜伏期間は2〜3日なのですが、 まだ症状が発症していない状態でも、感染力があります。
インフルエンザの場合、風邪薬は全く効きません。 熱が高いからと言って、 すぐに解熱剤を飲むのも良くありません。 (ウイルスを抑えるために発熱しているので、 むやみに熱を下げると逆効果になってしまいます。) 早めに医療機関を受診をして、的確な治療をしてください。